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珠洲焼創炎会展 そしてこれから その二
あの日、大地が激しく波打ち、それまで築いてきた日常の多くを一瞬のうちに失った私たち。その失意の中で絶望を希望に変える力を与えてくれたのは、何よりたくさんの方々から寄せられた温かい励ましと応援の声でした。その声に押し出されて震災の年の五月、私たちは珠洲焼復興に向けた初めの一歩をしいのき迎賓館から始めることができました。 あれから二年、まだまだ生活の再建はままならない中、お陰さまで被災した窯の九割が復旧と再建を果たすことができました。 そしてこれから、震災という自然から与えられた試練をバネに、被災したからこそ改めて気付かされた奥能登の精神文化を新たな作品に託して、私たちは再度しいのき迎賓館から珠洲焼の未来へ時を刻み始めます。 みなさまのご来場をこころよりお待ちしております。

幾度災害に見舞われてもなお心の火を灯し続け、悲しみや絶望を乗り越えて見つける新たな光。 窯元を筆頭に多くの陶工が今だ復旧道半ばですが、能登の土と炎が育んできた珠洲焼の「今」を真摯に伝えていきます。

有賀純一
有賀純一(ありがじゅんいち) Junichi Ariga 1984年兵庫県尼崎市生まれ。...

能登はどこか不思議なところです。陽のおちる夕暮れ、ふと自分の周りだけが切り離されたような感覚に包まれることがあります。北前船で賑わったころ、いやそれより遥か昔の影に突然出逢ってしまった、頼りなさと懐かしさが心の中に流れてきます。

中世のやきものの心を受け継いだ、現代の珠洲焼。 たび重なる震災に屈することなく制作を続ける陶芸家たちの作品が一堂に会します。